相続コラム

~相続に関する税金~
譲渡所得税

2022.06.27

相続に関する税金

譲渡所得税はいつまでに申告すればいい?

はじめに

譲渡所得がある場合、確定申告が必要です。
本稿では、その確定申告の期限と方法について簡単にご説明します。 

譲渡所得の申告期限

譲渡所得の申告は、資産を譲渡した日の属する年の翌年の216日から315日の間に行わなければいけません。(その年の曜日や世情によって変更の可能性あり)
なお、特定のマイホームの譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例の適用を受けることなどにより、所得税の還付申告となる場合は、215日以前でも申告をすることができます。
この資産を譲渡した日とは、原則として、売買など譲渡契約に基づいて資産を買主などに引き渡した日をいいますが、売買契約などの効力発生の日に譲渡があったものとして確定申告することもできます。契約の効力発生の日とは一般的には契約締結の日です。
また、譲渡した人が出国する場合や死亡した場合の譲渡所得の申告期限は、次のように定められています。

1.出国する場合
原則として、出国の時までに確定申告書を提出しなければなりません。

2.死亡した場合
譲渡した人の相続人が、その相続開始のあったことを知った日の翌日から4か月以内に、被相続人の譲渡所得について確定申告をしなければなりません。 

 

 

申告手続

土地、建物及び株式等の譲渡所得がある人は、確定申告書B、分離課税用である第三表及び計算明細書等を併せて作成して他の所得と一緒に確定申告をします。
それ以外の財産の譲渡所得がある場合は、他の所得との総合課税になります。
確定申告書の提出先は、提出時の納税地を所轄する税務署です。
納税地とは一般的には住所地になります。つまり、国内に住所がある人は、その住所地が納税地になります。国内に住所がなくて居所がある人は、その居所地が納税地になります。また、死亡した人の所得税の確定申告をする場合には、相続人の納税地ではなく、死亡した人の死亡時の納税地となります。 

おわりに

以上、譲渡所得税の確定申告について簡単にご説明しました。

会社員の方などご自身で確定申告をした経験がない方が、譲渡所得があった年だけご自身で確定申告をしようとすると、譲渡所得の計算から確定申告書の書き方まで慣れない作業に戸惑われることと思います。また、確定申告の期限は約1か月と短く、それを超えてしまうと、無申告加算税や延滞税などのペナルティも課されることになります。

譲渡所得が発生した場合でお困りの際は、お早めに経験豊富な専門家へご相談されることをお勧めいたします。

(文責:尾上)

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