相続コラム

~相続財産(遺産)~
預貯金等の相続

2022.08.16

相続財産(遺産)

相続財産に株式・国債・投資信託などが含まれていたとき

はじめに

相続財産としてよく知られているのが不動産や預貯金ですが、亡くなった方が保有していた株式や国債、運用していた投資信託も相続財産となります。
不動産や預貯金も手続きに時間を要しますが、株式・国債・投資信託についても手間や時間を要することになるため、事前に流れを確認し準備しておくことが重要です。 

株式の相続について

株式の相続手続きについて、株式には「上場株式」と「非上場株式」があります。
上場株式とは証券取引所で取引が行われている株式のことで、非上場株式とは株式公開されておらず証券取引所で取引されていない株式を指します。 

(1)保有株式を調査する

まず初めに取りかかることとして、保有株式の調査が必要です。
上場株式の場合ですと、取引している証券会社に問い合わせれば亡くなった方の保有株式について取引内容や株式数などの詳細を教えてくれます。
取引している証券会社がわからないときは、株式に関する書類を探し特定しなければいけません。
非上場株式の場合は、株式発行会社に直接問い合わせなければなりません。
一般的に非上場株式を保有しているのは、亡くなった方が経営者自身であったり対象の会社と近しい関係であることがほとんどです。
可能性のある親族や友人などに連絡を取り、特定するようにしましょう。 

(2)株式の相続方法について相続人間で協議し株式を移管する

保有株式が特定できたら次に株式をどう相続するのか相続人間で協議します。
株式の分割方法としては、一般的に保有株式口座の名義を相続人に書き換え引き続き株式を保有する方法か、株式を売却して相続人間で分割する方法があります。

上場株式の場合、どちらにおいてもまず相続人が対象の証券口座を開設している必要があるため、証券口座開設後に株式の名義変更を行い、その相続人名義の証券口座へと株式を移管します。

非上場株式の場合は口座開設の必要はありませんが、直接株式発行会社に連絡し名義変更手続きを申し出ることになります。 

国債の相続について

国債とは国が発行している債券で、投資商品のひとつです。
国を債務者とし、簡単にいえば国に利子をつけてお金を貸し付けているような状態です。
近年投資を始める方も増えており、株式よりもリターンは少ないけれど値崩れしづらいので安全性は高い投資手段として知っている方もいるのではないでしょうか。 

国債の相続手続きに関しては株式の場合とよく似ています。
まず亡くなった方の国債について調査する必要があり、国債を預託している銀行や証券会社に対して残高証明書を請求します。
残高を確認後、各金融機関の指示に従いながら手続きを進めていくことになります。 

また個人向け国債は1万円単位での分割をすることができます。
よって遺産分割協議で相続人複数が相続する場合には、1万円単位で分割できますのでご参考ください。 

投資信託の相続について

投資信託とは、投資家から預かった資金を資産運用の専門家が投資先を決め運用し、その収益を投資額に応じて投資家に分配していくという商品です。
投資の専門家が代わりに株式運用をしてくれるので、自分で株式投資を行う場合よりもリスクが抑えられるところがメリットになります。 

こちらも他の方法と同様に、まず取引している金融機関を調査します。
投資信託はオンラインにて全ての取引がされていることも多いので、亡くなった方のメールで金融機関とのやり取りはないか、預貯金口座の履歴を確認し、分配金についてやり取りがないかなどで調査を進めることもひとつの手段です。
金融機関が特定できたら基本的には株式の相続手続きと相違はありません。
証券口座を開設する必要があれば開設し、口座を引き継ぐのか売却して分配するのかを協議していきます。 

おわりに

近年、将来に備えるために投資を始めて不労所得を得たい、という方も多くなってきたように感じます。
株式、国債、投資信託等の金融商品は相続手続きにおいて、どれを選んでも大きな差異はありませんが、相続においてまず保有商品の調査に時間を要する可能性があります。
生前のうちに近しい親族に保有商品について対象となる金融機関だけでも話しておくと、相続開始後に相続人は手続きをスムーズに進めることができますので、もし可能であれば伝えておくことをおすすめします。 

(文責:坂本)

 

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