相続コラム

~相続財産(遺産)~
その他の財産の相続

2023.12.04

相続財産(遺産)

相続人申告登記制度の新設

はじめに

所有者不明土地問題を解消するために2021年4月21日に相続登記の義務化についての法改正案が可決され、2024年を目途に実施される予定です。

義務化によって、相続が開始し所有権を取得したことを知ってから3年以内に相続登記をしなければならないことになり、期限を守ることができなければ罰則が設けられています。

この制度を補填するべく、期限内に相続登記ができないようなときのために現在新設準備が進められているのが「相続人申告制度」です。

 

「相続人申告制度」とは?

相続登記が義務化されると、期限までに正当な理由がなく登記が完了していない場合に過料10万円以下の罰金が科せられます。

そこで考えられたのが、一時的に相続登記申請を行ったことと同様の効力を得られる「相続人申告制度」です。

 

これは相続登記の義務を負った者が、不動産管轄法務局に相続人であることを申し出ることで、登記官が職権でその者の氏名や住所などを登記記録に付記するというものです。

この手続きにより、一時的に登記義務を履行したものとみなされます。

 

しかし注意しなければならないのが、実際には相続不動産の所有権は移転しておらず一時的な申請に過ぎないので、遺産分割協議等を行った上で相続人を確定し、遺産分割から3年以内に実際の登記手続きをする必要があります。

 

現段階において、相続人申告登記制度はまだ詳細な内容が発表されていないため、具体的な申請方法については今後の発表を待つことになります。

登記の義務化を補填する制度ですので、恐らく登記申請手続きよりも提出書類や手続きが容易になると思われます。

実際に義務化が始まり、もしすぐに相続登記ができない状況であるなら、相続人申告制度を利用するという方法も視野に入れておくことをおすすめします。

 

おわりに

相続登記の義務化は登記分野での大きな変革であるように思います。

民法などの他の法律についても所有者不明土地の扱いがより容易になるように改正がされ、国もこの問題を解決させようと動いている状況です。

相続登記は人生で係る機会が数回程度ではありますが、多くの方が人生のどこかで係ることになる手続きなので、今後の動向を確認しておいて損はないでしょう。

 

(文責;坂本)

定額ご依頼フォーム
お問い合わせ