2022.06.27
遺産分割
相続放棄の手続き
はじめに
相続放棄と聞くと、借金を放棄するとイメージされる方が多いのではないでしょうか。
相続放棄をすると起こること、どんな場合にするべきなのか、解説します。
相続放棄をするとどうなるのか
相続放棄をすると、「最初から相続人ではなかった」とみなされることになります。
相続人ではありませんので、負債はもちろん、財産も相続することはできません。
相続放棄をしたからと言って、代襲相続のように下の世代に相続の権利が移ることはなく、他の共同相続人または次順位の相続人に自分の相続分が移ることになります。
どんな時に相続放棄をするべきか
言わずもがな、財産よりも負債の方が多い場合です。
その他、相続人間で協議が紛糾している場合などに、相続放棄をすれば協議から離脱することができます。
相続放棄はどうやってするのか
相続放棄は、裁判所にて所定の手続きをすることで完了します。手続きの詳細については別コラム「相続放棄の流れと必要書類」をご参照ください。
一般の方の中には、自分の相続分のない遺産分割協議書に押印したことをもって相続放棄をしたと思っている方もいますが、それは間違いです。「何も相続しない=相続放棄」ではないことに注意です。
裁判所で手続きを行っておかないと、ある日突然被相続人の債務を弁済するように債権者から通知が来ても、「放棄しました」とは言えません。
おわりに
相続放棄の手続き方法や期間について等、詳細は別コラム「相続放棄の流れと必要書類」 「相続放棄のできる期間」をご覧ください。
なお、司法書士は相続放棄の代理人にはなれませんが、書類作成をお手伝いすることは可能です。難しい手続きではありませんので、ご心配なことがありましたらお気軽にご相談ください。(文責:川上)