相続コラム

~相続登記~
相続登記の基本

2022.06.23

相続登記

相続登記の流れ~何から始めればいい?~

はじめに

親族の方が亡くなられた後、生前に所有されていた不動産を引き継ぐために行う相続登記。
人生の中でも経験する機会が少なく、不安に感じられている方も多いかと思います。 

相続登記が義務化されるみたいだけど、そもそも何をすればいいの?」
「今後のために前もって流れを知っておきたい」
「専門家に依頼するか自分で登記申請するか迷っている」 

それぞれの事情によって相続のパターンは様々ありますが、今回は基本的な相続登記の流れを紹介させていただきます。 

相続登記の流れ

STEP

遺言書の有無を確認

相続手続きにおいて一番に確認しておかなければいけないのが、亡くなられた方が遺言書を残しているかどうか、という点です。
遺言書には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3種類があり、自筆証書遺言はご自宅等亡くなられた方のお住まいや法務局を、その他2種については公証役場に確認してみましょう。
ここで注意ですが、自筆証書遺言は見つけても開封してはいけません。
裁判所での検認手続きが必要となりますので、内容を確認するために開けてしまわないよう気を付けましょう。 

STEP

相続人を確定

次に、今回の相続に親族の誰が関わってくるのか、相続人を確定します。
亡くなった方の生まれてから亡くなるまでの戸籍を収集し読み解き、それを元に関係相続人を洗い出し、整理していきます。 

STEP

相続不動産の確認

実際に、どの不動産が相続登記の対象となるのか確認する必要があります。
所有不動産の確認においては下記の資料が有効です。

・固定資産納税通知書

・名寄帳

・権利証(登記識別情報) など 

資料で所有不動産が確認できた際は、その不動産の登記事項証明書(謄本)を法務局から取得してみましょう。
実際に登記名義はどのようになっているか、不動産に抵当権は付いているのかなど、より詳細な情報が確認できます。

STEP4

遺産分割協議を行う

もし遺言書が無かった場合は、相続人間で遺産分割協議を行い「何をどのように相続するのか」を決定する必要があります。
決定した内容は遺産分割協議書という形で書面で残し、相続登記申請を行う際に法務局に写しを提出します。 

STEP

登記申請書を作成し、添付書類を併せて提出する

不動産の分け方が確定したため、遺産分割協議書に沿って実際に登記申請書を法務局に提出します。
また、登記申請の際は併せて下記のような書類も提出します。

 ・遺産分割協議書(写し)

 ・相続人全員の印鑑証明書(遺産分割協議書に印を押しているため)

 ・固定資産評価証明書(登録免許税を算出するため)

 ・亡くなった方の除籍謄本(亡くなった日付を確認するため) etc.

添付書類に関してはそれぞれの事情によって異なります。
何か必要なのか確認したい場合は、事前に専門家や法務局に問い合わせてみるのもいいかと思います。
また、登記申請の前に登録免許税を支払っておかなければいけません。
申請書と併せて収入印紙や支払い済み証明書も提出します。 

STEP

完了書類の到着を待つ

法務局で提出書類の審査や処理が行われ、約1週間程度で登記完了書類が交付されます。
交付された書類は今後また相続などで必要となりますので、大事に保管してください。
実際に登記された内容を確認したい場合は、登記事項証明書(謄本)を請求してください。 

おわりに

以上が基本的な相続登記の流れとなります。
ひとつひとつ順を追って処理していけば、恐れることはありません。
不安なことがある場合や複雑な相続の場合は、すべて専門家に任せるということも可能です。
ぜひ司法書士にお任せください。

(文責:坂本)

 

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